誕生日は両親に感謝する

 早朝の空気がピンと張りつめ、白い息が出るほどに冷えてまいりました。日も短く、とうとう冬の到来です。「冷えは万病のもと」と言われるように、からだを温め、運動など血行をよくするように努めて、これからの冬本番を迎えたいと思います。

  私は11月29日で45歳を迎えることができました。こうして45年間生きてこられたのも、たくさんの人との関わり合いによって支えられてきたからです。言うまでもありませんが、両親は私の人生において最も感謝すべき存在です。今の私がいるのは両親が生み、育ててくれたおかげです。そして、私の誕生した日は、母が苦しい思いをして命懸けで産んでくれた日です。そこに着目してから、誕生日はお祝いされる日ではなく、両親に感謝する日だと思うようになりました。それからは、毎年「父さん母さんありがとう」というプレート付きの誕生日ケーキを自分で買って、子供たちと両親のところへ感謝を伝えに行くようになりました。私も父親となって、子供から何かをもらいたいと思ったことがないのと同じで、おそらく私の両親も私から何かをプレゼントしてほしいとは思っていないでしょう。一番の恩返しは、子供が「健康で幸せに暮らしている」「立派に成長している」「誰かの(世の中の)役に立っている」そうした姿を見せることで、両親を安心させることだと思います。ところが、私はまだまだ親孝行が足りないのか、心配を掛けてしまったり、便りを欠いてしまったりと不安にさせていることが多いと思います。

 私が学んでいる素心学塾(池田繁美塾長)では、このように両親の恩は重く、その恩に感謝し報いることが「思いやりの心」の根幹だと学びました。また、具体的に両親からの恩を書き出してみることで、感謝の気持ちや敬いの気持ちが高まってくるとも教えていただきました。私も具体的なエピソードを思い返し、書き記すことでいただいた恩を深く心に刻むようにしました。

 木輪でも「思いやりの心」を育むために、「親孝行手当」というものを平成28年よりスタッフの誕生月に支給し、ご両親に感謝を伝えるための機会を設けています。毎月そのレポートを拝見しておりますが、親を思い感謝するということの大切さを実感されている方が増えてきていることに喜びを感じます。これからも、誕生日には両親に感謝し、その恩に報いる行動を心掛けていきたいと思います。