木々のささやき 311号

”機敏” ”努力” ”忍耐”という財産

 先日おこなわれた”POP甲子園2016”で弊社社員 長野保奈美がみごと入賞いたしました。コツコツと努力してくれた彼女に尊敬の念をいだいています。

 八月のある日、「POP甲子園というものが実施されるので、もしよかったら応募してみない」と伝えたところ、悩みながらもコツコツと努力され、応募してくれていました。彼女から「応募しました」と聞いていれば、その結果が待ち遠しい気持ちでいましたが、彼女から何も聞いていませんでしたので、結果が発表されている業界誌を見てビックリ。うれしくて天にも昇る気持ちですぐに結果を彼女に伝え、共に喜びました。

 入社後からこれまでの彼女を振り返ってみました。入社早々に、新入社員販売員研修に参加していただきました。すると彼女は、その翌日に、その報告書をきちんと提出してくれました。内容もしっかりしていて、よく学んできてくれたなあという印象でした。そのあとどんな勉強会やパン店の視察に参加しても、期待以上の報告書を翌日にきちんと提出し続けてくれるのです。私に安心と喜びを与えてくれる思いやりの行動に感謝しています。彼女の持つ機敏さは本物です。機敏さと努力が人生を成功に導くと思っている私にとってうれしい限りです。また入社以来毎日欠かすことなく、一日の反省をノートに書き続け、二年八ヶ月間、私に提出し続けてくれています。その反省に対して毎日私もコメントを書き返却し、このキャッチボールを続けています。忍耐強い彼女です。やり始めたことは、途中で投げ出すようなことはしません。仕事を通して”機敏””努力””忍耐(克忌)”という徳目を磨いてきた彼女です。人間として成長しないはずはありません。

 ある日のノートに次のようなことが書かれていました。「今日は”クーリッシュメロンパン”がはじめて100個売れました。同じ販売スタッフに『150個は不可能だと思いますか』とたずねたところ、皆が『可能です』とこたえてくれました。皆で協力し、絶対に150個売ります」。とても強い覚悟と決断する力を持った彼女だと思います。そして、それから十一日後みごと目標を達成。そんな彼女は他のスタッフからも好かれ、やさしく、おだやかで、感情の起伏のない柔和な表情をしています。どこからそうした力が湧いてくるのか不思議です。

 彼女が今回受賞した時のコメントがスタッフ新聞の中に述べられていました。「今回はじめて応募して悩むことも多かったですが、賞をいただけたことがとても嬉しく、挑戦してよかったと思いました。上位の方の作品を見て、まだまだという気持ちにもなりました。勉強してまた挑戦します」とのことです。

 POPの効果があってか、その商品が最高の221個を記録するほどよく売れました。ありがたいことです。

 彼女のもつ”機敏””努力””忍耐”という財産をこれからも大切に、さらに高めていただけたら、さらに幸せな人生が待っているものと確信いたしました。

 

2016年12月 第311号より 芳野 栄