思いやりを身につける

   街の色も桜色から新緑へと変わってきました。汗ばむような陽気の中、畑でグングンと背を伸ばしている小麦たちの姿が目に留まりました。福岡では秋に種をまき、春(5月下旬~6月上旬)に収穫されます。立派に実るまであと少し、さらなる成長を待ち望みたいと思います。

 前号では、「幸せとは」という内容で幸せを感じる心を育んでいきたいとお伝えしました。今号では、その幸せを感じる心を育む活動をご紹介したいと思います。

 ひとつは、「日常の心がけ21項目」という21項目の行動の中から一つを選び、ひと月実践し、そこで得られた気づきや感じたことをレポートしています。「日常の心がけ」とは、木輪の税務や会計、経営コンサルでお世話になる池田繁美先生から教えていただいた思いやりの実践項目です。列挙しますと、

    ① 笑顔であいさつ            ② 正しく、やさしい言葉づかい

    ③ 清潔でさわやかな身だしなみ      ④ 腰骨を立てた正しい姿勢

    ⑤ 「ハイ」という明るい返事       ⑥ 和やかな気持ちで相手に応対

    ⑦ 人の話は丁寧に聴く             ⑧ 身のまわりの整理整頓

    ⑨ 約束、規則は必ず守る                         ⑩ 物は粗末にせず大切に扱う

    ⑪ 水や電気の節約                                   ⑫ 食事の前は「いただきます」

    ⑬ 不要な物音は立てない                        ⑭ 脱いだハキモノはきちんとそろえる

    ⑮ 愚痴や悪口はひかえる                        ⑯ 飲食は美しく、腹七分に

    ⑰ 物事の好き嫌いは慎む                        ⑱ 物事の処理は機敏に

    ⑲ 狡(ずる)く、卑(いや)しい行為は慎む    ⑳ 早起きの励行   

              ㉑ 一日の終わりは静かに反省

です。

 ひとつひとつの行動を目にすると「それはできて当たり前」と思える行動ばかりですが、実際に意識してやってみると簡単ではないことに気づかされます。そして、この21項目の共通していることは「思いやり」です。自分のことばかりに捉われ、「自分を優先させたい」という思いがつよいと実行できませんが、自己中心的な思いから離れ、他を思いやることができれば実践できる行動です。この「思いやり」を身につけることが「幸せ」を感じるには必要だと感じています。全社員のレポートに目を通してコメントをつけて返却していますが、気づきが多く、感性が磨かれてきている人ほど「思いやり」が身についているのではないかと思います。「思いやり」が周囲に良い影響を与え、幸せに向かっていくことを心から願っています。

 次号では、もうひとつの取り組みをご紹介いたします。