5月28日に麦刈体験に行ってきました。古くから筑後川流域ではこの時期小麦畑が収穫を迎えます。少し汗ばむ初夏の中で、キラキラと光るあたり一面の黄金色は壮観です。福岡県がラーメンやうどんなど小麦文化が根づいているのもうなずける光景を目の当たりにしました。パン屋として、この小麦のおいしさを地域のみなさまにお届けする使命感を意識することができました。
さて、前号に引き続き、幸せを感じる心を育む活動をもうひとつご紹介させていただきます。それは「感謝の気持ちを伝える」という取り組みです。
具体的には、「ありがとうボード」というものです。「ありがとうボード」とは、掲示板にスタッフ全員の名前が書いてあり、そこに「○○をしてくれてありがとう△△より」と付箋に書いて伝えたいスタッフの名前のところに貼っていくという取り組みです。仕事をしていく中で、どのスタッフもお互いに関わり合いながら、支え合いながら、自らの仕事が進んでいきます。「○○は△△さんがやって当たり前」と思えばそれまでですが、その当たり前のことでさえ本当は「ありがたい」ことだと気づくことが大切だと思います。そうした時に、「△△さん、ありがとう」と伝える社風が木輪には私が入社した頃より根づいています(会長をはじめとした諸先輩のおかげです)。
そういう先輩の後ろ姿を見て後輩も自然と感謝を伝えるようになってきて、今でもその文化は続いています。こうした感謝の気持ちは、その場だけにとどまらず付箋に書きメッセージを伝えることで、感謝の輪はさらに広がります。社内にはだれの仕事でもないが、だれかがやらなければならない仕事というものが存在します。そのような地味で目立たない仕事を率先してやってくれている人がいます。その行動に目を向け、お互いを讃え、感謝することができる集団でありたいと願っています。
「当たり前」のことに「感謝」できることが幸せを感じる秘訣のような気がいたします。これからも「感謝できる人」であり、「感謝される人」を目指していきたいと思います。