夜になると我が家の近くのたんぼからカエルの大合唱が聞こえます。日中だけでなく夜も暑い季節となってまいりました。店のテラスの柏葉あじさいの葉も見る見るうちにおいしげり、立派な花を咲かせています。ジメジメした暑さにも徐々に慣れていき、柏葉あじさいのように元気よく活動していきたいと思います。
先日、腰が痛くなり、かかりつけの整形外科で受診しました。お医者さんから「病名は『仕事しすぎ病』です」と言われました(笑)。両足からお尻にかけての筋肉とスジが張っていて柔軟性を失っているため、腰に負担がかかっているそうです。おうちに帰り、シャワーで済ませるのではなく、湯船につかり足を揉みほぐしました。お風呂から上がってシップを貼りながら、「手や足は本当に文句ひとつ言わず一生懸命、私の思いに従って動いてくれているなぁ」としみじみ感謝の気持ちが湧いてきました。また、お腹がいっぱいになっても、さらに甘いものを食べたり、夜眠たくて目は疲れているのにスマホをじっと眺めたりと自分の思いのままに手足や臓器、五官を酷使しているのではないかと思いました。そして、普段から私は身体をねぎらってあげいるだろうかと反省しました。私の身体は両親が大変な思いをして大切に育ててくれたものであり、さらにさかのぼるとその祖先は膨大な数の方々からバトンを受け継いだものです。自身の身体にも思いやりをもって大切にしなければならないと思いました。また、ちょうどその頃、幕末の儒学者である佐藤一斎の著書「言志四録」に書かれてある一節が目に留まりました。
耳・目・口・鼻・四肢・百骸、各その職を守りて以て心に聴く。これ地の天に順うなり。
(耳、目、口、鼻、手足その他身体の各部分は、それぞれ自分の職を立派に守って、心の支配を受ける。これは、地が天に従うのと同じ道理である)
私が何不自由なく生活でき、仕事ができているのは、身体が健康であるからです。私の心に従順な身体ひとつひとつの部分に対して、いたわりの心でケアしてあげなければならないと感じました。今回の腰痛の一件から、甘い誘惑や弱い心を律し、酷使されている身体に思いやりをもって接する大切さを考えるよいきっかけを与えていただきました。ありがとうございました。